毎年お盆の時期に踊られる、蒜山地方に古くから伝わる盆踊り。
「大宮踊り」といいます。
国指定重要無形民俗文化財に認定されています。
2022年11月にユネスコ無形文化遺産にも登録されました。
蒜山各地の神社やお寺、辻堂などを日替わりで回って踊られます。
中でも一番にぎやかになる福田神社では、夜には花火大会も。種類は“あおい”、“しっし”、“まねき”の三つ。ゆったりとしたリズムで輪になって踊ります。
普通の盆踊りとは踊り方も音の調子なども違って、独特の雰囲気を醸し出しています。
輪の中心に灯される大灯篭には“シリゲ”と呼ばれる切り絵細工が吊るされ、踊りの雰囲気を演出します。
蒜山にしかないお祭りを体感してみてはいかがでしょうか。
【令和6年度(2024年) 大宮踊の開催日程】
※日程や開始時間は変更になる場合がありますので予めご了承ください。
【7月】
20日(土) 徳山神社(蒜山上徳山) 19:30
28日(日) 上福田大宮踊まつり(蒜山上福田) 20:00
【8月】
10日(土) B&G・八束納涼盆踊り大会(蒜山上長田) 19:30予定
11日(日) 川上小学校・夏祭りin川上(蒜山上福田) 20:00
13日(火) 大森コミュニティハウス(蒜山東茅部) 20:00
13日(火) 道目木堂(蒜山上長田) 20:00
13日(火) 上在所堂(蒜山下長田) 20:00
14日(水) 吉森堂(蒜山上長田) 20:00
15日(木) 福田神社(蒜山中福田) 20:20 ※花火終了後
16日(金) 高福寺(蒜山下福田) 20:00
17日(土) 福田神社(蒜山中福田) 20:00
18日(日) 飯守コミュニティハウス(蒜山上長田) 20:00
19日(月) 長田神社(蒜山下長田) 20:00
【大宮踊】
古くから伝わるといっても、いつ頃から始められたものなのか、神武天皇東遷のみぎりとか、カッパにまつわる伝説や、元禄の頃大山興行途次の大阪役者が創案したとか諸説があるが、踊りの起源についてはいずれも確かなものでない。
しかし、その音頭の歌詞が何のことやら意味不明の文句があったり、踊りのテンポが非常にゆるく、むしろ舞に近い手の込んだ踊り方であることなどから、よほど古くから踊り伝えられたものだろうといわれている。
「なつかしやウワハン、大宮様ウワハンヨー」と、甲高いよく通る声が音頭取りの口をついて流れ、桐胴の締め太鼓がドロンとなります。頭上には、シデや“シリゲ”で飾った灯篭が吊られ、周囲を薄明るく照らし、踊りの雰囲気をかもし出す。踊りは「アオイ」「シッシ」「マネキ」と3通りあるが、「マネキ」の中の「テンコ」と称する変装踊りが圧巻である。普通は浴衣がけの平常姿で、別に衣装などに制限はないが、テンコは編み笠を烏帽子のようにかぶり、ドテラを着て手ぎねを持った者を先頭に、着ゴザを背負って念仏鐘をたたく者、キュウリを手にした者、ビクを腰にドジョウすくい姿の者、臨月腹に女装してすり鉢を手にした者、すりこ木を持った男装の者などが、音頭取りの音頭に合わせて、身振り手振り面白く踊る。
15日の福田神社(大宮様)で行われるものが最も盛大で、ひるぜん花火大会(PM8:00~8:20)も行われる。この花火大会では尺玉が夜空に舞い上がるのが特徴。
【シリゲ】
蒜山地方の盆踊り・大宮踊は、横長灯籠を中心に輪になって踊られる。この灯籠の下に紙垂とともに、飾りとして吊り下げる切抜き絵が「シリゲ」。
そのユニークな呼び名の由来は、「灯籠の下、つまり灯籠の尻にぶら下げる絵だから」とも、「灯籠の油をなめに来る妖怪の魔よけに動物の尻の毛をぶら下げたことの名残」とも言われているが、いずれも定かではない。
美人画などの下絵の下に3~5枚の和紙(美濃紙)を置き、下絵の上からカッターナイフなどの刃物で彫っていく。